Transmission of SARS-CoV-2 in Domestic Cats

To Editor:

severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) のヒトからネコへの感染1およびネコの間での限られた空気感染2の報告を受け,接種ネコからの SARS-CoV-2 の鼻汁排出とその後のウイルス接種ネコとウイルス感染経験のないネコとの直接接触による感染について検討した. 3匹の家猫に0日目にSARS-CoV-2を接種した。 接種の1日後、SARS-CoV-2感染歴のない猫を接種した猫のそれぞれと同居させ、3組の猫の間で直接接触によるウイルス感染が起こるかどうかを評価した(補足付録の表S1、この手紙の全文とともに NEJM.org で入手可能)。 鼻腔および直腸のスワブ検体を毎日採取し、直ちにVeroE6/TMPRSS2細胞上で感染性ウイルスを評価した3

図1. Figure 1. 鼻腔スワブ検体からのウイルス力価。

接種した3頭のネコは、0日目に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染した。 SARS-CoV-2感染歴のない(直接接触の)猫3頭を、1日目に接種猫とペア(ペア1、2、3)で同居させた。 1日目から10日目まで鼻腔および直腸スワブ検体を採取した。 PFUはプラーク形成単位を示す。

1日目に、接種したネコのうち2頭からウイルスが検出された。 3日目には接種した3頭すべてからウイルスが検出され、5日目まですべての猫で、6日目まで3頭中2頭でウイルスの検出が続いた(図1)

1日目に感染経験のない猫を接種した猫と同居させた。 その2日後(3日目)、感染歴のない猫のうち1頭から鼻腔スワブ検体から感染性ウイルスが検出され、5日後には接種猫と同居していた猫3頭すべてからウイルスが検出された(図1)。 接種猫と同居していた猫のウイルス力価は4.5 log10 plaque-forming units per milliliterでピークに達し、ウイルスの排出は4〜5日続いた(図1)。 直腸スワブの検査では、いずれのウイルスも検出されなかった。 感染猫には症状が見られるとの報告があるが、今回の猫には体温異常、大幅な体重減少(図S1)、結膜炎などの症状を示すものはなかった。 SARS-CoV-2のヒトから家猫への感染1、ブロンクス動物園でのトラやライオンへの感染4、および家猫間の感染のしやすさを示す我々のデータから、ヒト-家猫間の感染の可能性を認識し、さらに調査することが公衆衛生上必要である。 これは、「シェルター・イン・プレース」命令の下で生活している猫を飼っている家庭の家族間でSARS-CoV-2が感染する可能性を考えると、特に重要である。 2016年、ニューヨーク市のキャットシェルターで発生したH7N2型インフルエンザ5により、アニマルシェルターで働く人々に対する猫から人への感染の公衆衛生上の影響が浮き彫りにされました。 さらに、感染した猫は飼い主が認識できるような顕著な症状を示さないことがあるため、猫はSARS-CoV-2のサイレント中間宿主である可能性があります。 米国疾病対策予防センターは、SARS-CoV-2に関する飼い主向けガイドラインを発表しています(www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/daily-life-coping/animals.html)。 感染連鎖を断ち切るなど、さまざまなメカニズムでコロナウイルス病2019の大流行を食い止める必要性を考えると、SARS-CoV-2のヒトへの感染において猫が果たすであろう役割について、より深い理解が必要です」

Peter J. Halfmann, Ph.D.
Masato Hatta, D.V.M., Ph.D.
Shiho Chiba, Ph.D.
Tadashi Maemura, D.V.M…, Ph.D.
Shufang Fan, Ph.D.
University of Wisconsin, Madison, WI

Makoto Takeda, M.D.., Ph.D.
国立感染症研究所(日本、東京)

木下典子, M.D.
Shin-ichiro Hattori, Ph.D.
National Center for Global Health and Medicine, Tokyo, Japan

坂井田川裕子, Ph.D.
Kiyoko Iwatsuki-Horimoto, D.V.M.., Ph.D.
今井 雅樹(いまい まさき)D.V.M, Ph.D.
川岡 義博(D.V.M.),
東京大学大学院医学系研究科・医学部保健学科

National Institutes of Allergy and Infectious Diseasesの資金によるインフルエンザ病原体研究センターからの助成(HHSN272201400008C、川岡博士へ)および新興・再興感染症研究プログラム助成(19fk0108113、博士へ)によって支援されました。

著者から提供された情報開示フォームは、このレターの全文とともにNEJM.orgで入手可能です。

This letter was published on May 13, 2020, at NEJM.org.

5 References

  1. 1. NYのネコはウイルスに陽性反応した最初の米国のペットとなる2. APニュース。 April 22, 2020 (https://apnews.com/37328ab8db093b8346e26e1840b48af8).

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