6.3.6: オキソ酸の酸性度はオキソ酸の中心原子の電気陰性度と酸化状態*

傾向2:ある中心原子のオキソ酸では、中心元素の酸化状態、言い換えれば、中心原子に結合した酸素の数によって酸性度が増加する

ここでは、ある中心原子に結合した酸素数が変化する酸についての傾向を見ている。 例えば、過塩素酸( \ce{ClO_4^{-}}) 、塩素酸( \ce{ClO_3^{-}}) 、亜塩素酸( \ce{ClO_2^{-}}) 、次亜塩素酸( \ce{ClO^{-}}) シリーズである。 このような系列では、酸素の数が多いほど酸は強くなる。 このことはいくつかの点で説明できる。 酸そのものの観点から見ると、重要な要因はやはり誘導効果で、この場合は中心原子に付着した酸素原子がOH結合を横切って電子密度を引っ張る能力が関係しています。 これはFigure \(\PageIndex{1}) に示された塩素オキソ酸の電荷密度図からわかるように、酸性水素上の部分正電荷は存在する酸素の数とともに増加する。 酸性水素上の電子密度が減少していることからわかるように、酸素原子の数が増えるとKaが増加する(HClO4では最も青くなる)。 注:Ka = 10-pKa、したがってpKaが大きいほどKaは小さくなる。 (CC BY-SA-NC; anonymous)

中心原子に結合する酸素の数によってオキソ酸の酸性度が増加することは、共役オキシアニオンの安定性を考えることによってもわかるかもしれない。 オキシゲンの数が多いほど共役塩基の安定性が増すことは、図中の塩素オキシアニオンの電荷分布図とルイス結合モデルから理解できるだろう。 負の電荷がより多くの酸素原子上に広がるにつれて、その拡散性はますます大きくなる。 塩素オキシアニオンにおける電荷の拡散は、オキシゲンの数が増えるにつれて増加する。 イオンが大きくなるほど電荷は分散し、電荷密度は小さくなり、過塩素酸塩はこのシリーズの中で最も安定なアニオンとなる。 共鳴構造で描かれる結合の単純化された処理でも、電荷密度の分散が大きくなることが正しく示されている。 (CC BY-SA-NC 3.0; anonymous)

Exercise \(\PageIndex{1})

Sulfur and selenium both forms oxoacids of formula \(CE{H_2EO_4}) {E is either S or Se}}.これは、SとSeの両者で構成される。 これらはそれぞれ亜硫酸、亜セレン酸と呼ばれる。 セレン酸と亜硫酸では、どちらのオキソ酸の方が酸性が強いと予想されますか? 硫黄はセレンより電気陰性度が高いので、硫黄のほうがOH結合を分極して酸性になる。 この予測は、酸の \(pK_a) 値を比較することで裏付けられる。

(pK_{a1}) (pK_{a2})
sulfurous acid, \(H_2SO_3) 1.85 7.2
selenous acid, \(H_2SeO_3) 2.62 8.32

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