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プロトンポンプ阻害薬(PPI)やヒスタミン受容体2(H2)阻害薬は、胃酸の分泌を抑えるためによく使用されます。 これらの薬剤が腎臓結石の発症リスクを高めるかどうかを確認するため、Pietro Manuel Ferraro, MD, MS, PhD (Fondazione Policlinico Universitario A.) は、腎臓結石の発症リスクを高める可能性があることを明らかにしました。 Gemelli — Catholic University of the Sacred Heart, in Rome, Italy)らは、Health Professionals Follow-up Study(HPFS)とNurses’ Health Study(NHS)IおよびIIで、当初腎臓結石のなかった18万7330人の情報を調査しました。

PPIでは最長12年、H2ブロッカーでは26年のフォローアップ期間に、3245個の症候性腎臓結石が発生したそうです。 年齢、人種、肥満度、身体活動、喫煙状況、併存疾患、薬剤の使用、栄養素の摂取など多くの要因で調整した結果、PPIの使用は腎臓結石の発症リスクが12%高く、H2ブロッカーの使用は13%高いことが示されました。 参加者のサブグループにおいて、PPIの使用は、腎臓結石の成分であるカルシウム、シュウ酸塩、クエン酸塩、マグネシウムの尿中排泄量の低下と関連していました」

「PPIとH2ブロッカーの使用は、腎臓結石の発生リスクの小さな増加と関連しています。 我々の知見を確認し、過剰なリスクがシュウ酸カルシウムでできた結石のような特定のタイプの腎臓結石に関連しているかどうかを調べるために、さらなる研究が必要です」とFerraro博士は述べています。

2番目の研究では、Yan Xie, MPH (VA Saint Louis Health Care System) と彼の同僚が、PPI使用後に生じるかもしれない慢性腎臓病は急性腎障害(AKI)からの不完全な回復による二次性であるという現在の想定について調べました。 退役軍人省の全国データベースで、PPIまたはH2ブロッカーの使用者152,157人の情報を解析したところ、PPIの使用は、AKIがない場合のH2ブロッカーの使用と比較して、CKDまたは腎不全または推定糸球体濾過量(腎機能の指標)の50%以上の減少という複合エンドポイントの発症リスクが30%以上高くなることが明らかになったのです。

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