石油精製のしくみ

原油を構成するさまざまな成分は、大きさや重さ、沸点が異なるため、まずこれらを分離することから始める。 沸点が異なるので、分留という方法で簡単に分離することができる。 分留の手順は次の通りである。

  1. 沸点の異なる2種類以上の物質(液体)の混合物を高温に加熱する。
  2. 混合物は沸騰し、蒸気(気体)を形成する。ほとんどの物質は気相に入る。
  3. 蒸気はトレイまたはプレートで満たされている長い塔(分留塔)の底に入る。 トレイにはたくさんの穴や気泡キャップ(炭酸飲料の瓶のキャップを緩めたようなもの)が開いていて、蒸気が通り抜けるようになっている。 このトレイは、蒸気とカラム内の液体の接触時間を長くし、カラム内のさまざまな高さにできた液体を集めるのに役立つ。
  4. 蒸気はカラム内を上昇する。
  5. 蒸気がカラムのトレイを通って上昇すると、冷却される。
  6. 蒸気中のある物質が、その物質の沸点と同じ温度になる高さに達すると、凝縮して液体が形成される。 (最も低い沸点の物質はカラムの最も高い位置で凝縮し、高い沸点の物質はカラムの低い位置で凝縮します。)
  7. トレイはさまざまな液体フラクションを回収します。
  8. 集められた液体フラクションはコンデンサーを通過してさらに冷却され、貯蔵タンクへ行くこともあれば、さらなる化学処理のために他の場所へ行くこともある

分留は沸点の差が狭い物質の混合物を分離するのに有用で、精製プロセスの中で最も重要なステップである。

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石油の精製は、まず分留塔で行われます。 右側には次節で説明するいくつかの化学処理装置が見える。

分留塔からすぐに市場に出せる成分はごくわずかである。 その多くは他の留分を作るために化学的な処理をしなければならない。 例えば、蒸留された原油のうちガソリンになるのは40%程度であるが、ガソリンは石油会社が製造する主要製品の1つである。 石油会社は大量の原油を蒸留し続けるのではなく、蒸留塔から出た他のいくつかの留分を化学的に処理してガソリンを作る。この処理により、原油1バレルから取れるガソリンの量が増える。

次章では、ある留分をどのように化学的に処理して別の留分にするかについて見ていこう。

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